fm VenusのブログⅡ

私たちの本当の敵は何処にいるのだろうか

クリミア半島はロシアが強硬に奪ったのか?

2014年に起きたクリミア半島の問題について、記事にしたいと思います。


クリミア半島と周辺国の地図を示します。(中央がクリミア半島です)


この問題はアメリカとEU(欧州連合)の主張ではロシアが軍事的挑発によって強硬にクリミア半島を手に入れたとされていますが、本当にそれは事実なのでしょうか?



まずクリミア半島の歴史を簡単に述べますとクリミアは1783年からの170年間、ロシアの領土でした。1954年にロシア(旧ソ連)はクリミア州をロシアからウクライナ(旧ウクライナ・ソビエト社会主義共和国)に移管したのです。旧ソ連の第4代最高指導者であるニキータ・フルシチョフの影響が大きかったと思います。(彼はウクライナ人です。)それ以降クリミアはウクライナの一部となりましたが、ソ連崩壊後の1998年にはクリミア自治共和国として独立しました。


そして2014年にはクリミア帰属問題が再燃し、3月11日にクリミア自治共和国最高会議とセバストポリ特別市評議会は、クリミア及びセバストポリ独立宣言を採択し、ウクライナから完全な独立を求めました。16日に実施された住民投票でもロシア編入が多数の支持(賛成票が96.7%)を集めロシア編入が決まりました。



しかしロシアの軍事制圧下の選挙だとして、その住民投票は無効であるとアメリカ・EU・日本などのメディアが主張していました。


クリミアのロシア編入は本当にロシアの軍事制圧の下で行われたのでしょうか?


画像:ウクライナ南東部の都市ドネツクでロシアを支持する抗議デモの参加者が「ロシアでは我々は同胞、ヨーロッパでは我々は奴隷だ!」というプラカードを掲げている。


(ロシアのニュース専門局ロシア・トゥデイ 2014/03/02 1:17)



ちなみにクリミアの住民は2001年の時点で58.5%がロシア人、24.4%がウクライナ人、土着民族のタタール人が12.1%その他が5パーセントです。クリミアがロシアに戻るというのはこの数字から見てもごく自然なプロセスであると思われます。


そこで皆様の記憶に残っていると思いますが、2015年3月10日に鳩山元首相がクリミアを訪問しました。日本政府はロシアの軍事制圧下に置かれたとされるクリミアに訪問することは「ロシアの強硬な態度を認めることに繋がる」ということで反対していたのです。
この時多くの保守派の方々もさまざまな批判を鳩山元首相に罵声を浴びせました。


鳩山元首相が現地に行って目にした事実を語っている映像がありますのでご覧ください。


鳩山元首相が語るクリミア訪問西部邁ゼミナール 2015年4月26日放送



鳩山元首相はクリミア連邦大学とセバストポリにあるモスクワ大学の分校で講演した時の事を「学生は活発で生き生きとしてむしろ編入されたことを歓迎し喜んでいた」と述べています。ビデオを見る限り彼の主張は正当でありクリミアの住民投票は公正な選挙であったと思えるのです。


アメリカとEUによってロシアを悪者とするプロパガンダが行われていたということなのでしょう。であれば何故、アメリカやEUはロシアを批判し続け経済制裁まで加えるのでしょうか?日本政府もアメリカ・EUなどと一緒にロシアに対して経済制裁を形だけですが加えました。それによって北方領土問題の解決がさらに遠ざかったことは言うまでもありません。


OPECの通常の原油価格1バレルが100ドル前後でしたが今年の1月には30ドルまで下落しました。意図的にロシアの天然ガス・石油に対抗していたのでは?つまりOPECが原油の生産量を減産しなかった事が原因と言えます。しかもアメリカは国内で止めていた原油の生産をこの時期に開始したのです。これは明らかにロシアの経済潰しが目的であると推測できます。


現在は50ドルまで戻っています。(通常1バレル当たりの生産コストは英国では42~45ドル、米国では36ドル、サウジアラビアやクウェートでは10ドル以下です。)産油国はアメリカの要求で赤字覚悟、利益度外視で輸出していたのでしょう。


森永卓郎氏が原油価格の仕組まれている内容を解説(音声のみ約6分)


【森永 卓郎】年始から続く株安‼原因は原油価格の下落が要因‼原油下落の裏に黒幕が‼




下のグラフ:原油価格が急激に下がった時期はクリミア問題と重なっています。

グラフは世界経済のネタ帳より原油価格の推移 - 世界経済のネタ帳


そこには、グローバリズムVSナショナリズムの構図が顕われています。グローバリズムを推し進めて行きたいアメリカ・EUにロシアが盾となって常に阻止しているからです。その構図は、以前記事にした、リビア・シリアで起こった事と似ています。ロシアのプーチンは彼らにとって本当に邪魔であり潰したい存在なのです。


(記事追加、再投稿)帝国のプロパガンダとリビアの実態 - fm Venusのブログ


グローバリズム(国際主義)と言うと聞こえはいいのですが、New World Order(新世界秩序)と言う事なのでしょう。つまりは権力を持った金融資本家達が、世界支配を目論んでいると言う事です。



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